[NHB-2420]COMET コメット ストロボ照明 LB-400、LB-400II、BM-400、PMT-400α、PMT800α、PMT-1200α、Svise-iV、CBm-1200 他 バッテリーセル交換 関連情報
COMET(コメット)ストロボ照明ガイド:往年の名機を使いこなすために
写真撮影の世界で、長年にわたりプロフェッショナルから愛され続けるCOMET(コメット)のストロボ。その中でも、特に名機として知られるLBシリーズ、BMシリーズ、PMTシリーズ、そしてCBmシリーズなどについて、その魅力と活用法をガイド形式でご紹介します。これらの機材は、製造から年数が経過しているものも多いですが、その基本性能の高さと堅牢さから、今なお現役で活躍できるポテンシャルを秘めています。
ご紹介するストロボ・電源部の特徴
コメットのストロボシステムは、主に「モノブロックストロボ」と「電源部(ジェネレーター)タイプ」に大別されます。今回ご紹介するモデルは、その両方にまたがる、多彩なラインナップです。
1. モノブロックストロボ:手軽さと本格性能の両立
電源部と発光部が一体となったタイプです。取り回しが良く、小規模なスタジオやロケーション撮影で活躍します。
- LB-400 / LB-400II
- 出力400Wsのモノブロックストロボ。シンプルで扱いやすく、ストロボライティングの基本を学ぶ入門機として、またサブ機としても最適です。
- LB-400IIは、LB-400の改良モデルとして登場しました。基本的な性能は踏襲しつつ、操作性などが向上しています。
- BM-400
- こちらも出力400Wsのモノブロックストロボ。堅牢な作りと安定した発光で、プロの現場でも信頼されてきたモデルです。
2. 電源部(ジェネレーター)タイプ:大光量と高速チャージ
電源部と、そこからケーブルで接続する発光部(ヘッド)で構成されるタイプです。大光量や高速な閃光時間、連続発光性能を求めるプロフェッショナルの要求に応えます。
- PMT-400α / PMT-800α / PMT-1200α
- 小型・軽量ながらパワフルなロケーション撮影向けの電源部です。数字はそれぞれ最大出力(400Ws, 800Ws, 1200Ws)を示します。
- バッテリー駆動が可能で、電源のない屋外での撮影で絶大な威力を発揮しました。今日のバッテリー式モノブロックストロボの先駆けともいえる存在です。
- CBm-1200
- スタジオでの使用を主眼に置いた、1200Wsの大出力電源部。複数のヘッドを接続でき、大規模なライティングセットアップに対応します。安定性とパワーを兼ね備えた、まさにプロユースのモデルです。
- Svise-iV(スバイス-iV)
- こちらもスタジオ向けの高性能電源部。正確な光量制御と安定性を誇り、デジタル撮影のシビアな要求に応えるために開発されました。
これから使いこなすためのポイント
これらの機材は、現在では主に中古市場で流通しています。購入や使用にあたっては、いくつか心に留めておきたいポイントがあります。
購入時のチェックポイント
- 消耗品の状態を確認する
- 放電管(フラッシュチューブ): ストロボの光を発する中心部品です。発光回数に応じて消耗し、光量が落ちたり、色温度が変化したりします。黒ずみや破損がないか確認しましょう。
- モデリングランプ: ライティングの当たり方を確認するための電球です。こちらも消耗品ですので、点灯するかどうかを確認が必要です。
- コンデンサーの寿命
- ストロボの心臓部であるコンデンサーは、経年で劣化します。充電に時間がかかりすぎる、フル発光しても本来の光量が出ないといった場合は、コンデンサーの寿命が近い可能性があります。
- 本体と付属品の状態
- 外観の傷や凹みはもちろん、電源ケーブル、シンクロコード、リフレクターなどの付属品が揃っているかどうかも重要なチェック項目です。特に専用ケーブル類は、後から入手するのが難しい場合があります。
修理とメンテナンス
- 多くのモデルはメーカーによる正規のサポートが終了しています。故障した場合、修理を受け付けてくれる専門の業者を探す必要があります。購入前に、修理の可否について情報を集めておくと安心です。
- 定期的に電源を入れてコンデンサーに電気を通す(エージングする)ことで、機材を長持ちさせることができます。
アクセサリーの互換性
コメットの大きな魅力の一つに、アクセサリーマウントの互換性の高さが挙げられます。長年にわたり「CXマウント」と呼ばれる共通規格を採用しているため、古いストロボヘッドでも、現行のソフトボックスやリフレクターなどの多くが使用可能です。これにより、現代的なライティング表現にも柔軟に対応できます。
まとめ
今回ご紹介したコメットのストロボたちは、一世代前の機材ではありますが、その堅牢な作りと優れた基本性能は、今も色褪せることがありません。消耗品の状態やメンテナンス性に注意を払い、信頼できる先から入手すれば、あなたの創作活動における強力なパートナーとなるでしょう。
古き良き時代の名機を手に、光を操る楽しさを、ぜひ再発見してみてください。