[TRIA BEAUTY P/N 8068A 26650XP LI-ION]トリア 脱毛器 NOV2010、MAR2010 等の2010年モデル バッテリーセル交換 関連情報
トリア・ビューティー製脱毛器(2010年モデル)バッテリー交換ガイド【最終改訂版】
ここでは、トリア・ビューティー(TRIA BEAUTY)のレーザー脱毛器、特に2010年頃に製造された初期モデルのバッテリーセル交換に関し、専門的な注意点を含めた最終的な情報を提供します。
【警告】必ずお読みください
- 自己責任と作業の危険性: 本作業はメーカー保証外です。分解や改造によって生じるいかなる結果にも、当方は一切の責任を負いません。
- 高出力電池とショートのリスク: 内蔵の**リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)**は、極めて大きな電流を扱える高出力セルです。万が一ショートさせた場合、激しい火花、発熱、発火、あるいは破裂に至る重大な事故につながります。
- スポット溶接の必須要件: バッテリーセルと端子(タブ)の接続は、専用のスポット溶接機が必須です。安易にハンダでタブを接続しようとすると、その部分が高い抵抗となり、使用時に異常発熱したり、機器が要求する正規の出力を得られなくなったりします。これは極めて危険であり、絶対に避けるべき作業です。
- 結論:専門業者への依頼を強く推奨: スポット溶接機は専門的な設備です。安全かつ確実に交換するには、バッテリー交換の経験が豊富で、適切な設備を持つ専門業者へ依頼することが唯一の選択肢と言えます。
1. バッテリーの仕様
- バッテリータイプ: リン酸鉄リチウムイオン電池 (LiFePO4)
- セル型番: 26650 タイプ(直径約26mm、長さ約65mm)
- 電圧: 公称電圧 3.2V
- 一般的な3.7Vのリチウムイオン電池とは絶対に混ぜないでください。
2. 必要な専門設備と部品
個人での作業は推奨しませんが、参考情報として必要なものを記載します。
- 【必須】スポット溶接機: バッテリーセルにニッケルタブを溶接するための専用機材。
- 交換用バッテリーセル:
- 26650サイズ リン酸鉄(LiFePO4)リチウムイオン電池(保護回路なし)
- ニッケルタブ: セルと基板を接続するための金属板。
- ハンダごて・ハンダ: スポット溶接したタブを「基板に」取り付けるために使用。
- その他: 各種ドライバー、ヘラ、絶縁テープ(カプトンテープ等)
3. 個人作業の困難さとリスク
単に「タブ付き」のセルを購入してきて、そのタブを基板にハンダ付けするだけでは不十分です。多くの場合、市販のタブ付きセルでは長さや形状が合わず、結局タブ同士を繋ぐ必要が出てきます。
タブ同士のハンダ付けが危険な理由: ハンダはニッケルに比べて電気抵抗が高いため、大電流が流れる接合部をハンダで付けると、その部分がボトルネック(抵抗体)となります。結果として、
- 異常発熱: 抵抗により電力が熱に変わり、バッテリーの加熱や周辺部品の溶解、最悪の場合は発火につながります。
- 出力低下: 機器が必要とするピーク電流を供給できず、レーザーが照射されない、途中で電源が落ちるなど、正常な性能を発揮できません。
本来の正しい工法は、「バッテリーセルに直接ニッケルタブをスポット溶接し、そのタブのもう一方の端を基板にハンダ付けする」というものです。
4. 交換手順の概要(専門業者向け参考)
- 分解: 本体を慎重に分解し、基板とバッテリーユニットを取り出す。
- 旧バッテリー除去: 基板にハンダ付けされたタブを取り外し、古いセルを撤去する。
- スポット溶接: 新しいLiFePO4セルに、スポット溶接機を使ってニッケルタブを正確に溶接する。 プラス・マイナスの極性を絶対に間違えないこと。
- 基板への実装: スポット溶接したタブを、基板の所定の位置に正しくハンダ付けする。
- 組み立てとテスト: 逆の手順で組み立て、充電および動作のテストを慎重に行う。
5. 結論:専門業者への依頼
スポット溶接機を所有し、高出力セルの取り扱いに習熟している個人は極めて稀です。 安全と、脱毛器本来の性能を維持するため、本作業は個人で行うべきではありません。