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[LIP-8]SONY ソニー ポータブルMDレコーダー MDウォークマン MZ-R50 MZ-R5ST 用 リチウムイオン充電池 バッテリーセル交換 関連情報

ソニーのポータブルMD時代の名機、MZ-R50およびMZ-R5STを今でも大切にされているのですね。これらの機種は「MD黄金期」を象徴する堅牢な作りと音質の良さで、現在でも非常に人気が高いモデルです。

これらで使用されるリチウムイオンバッテリーLIP-8に関連する情報を、オーナー様向けのガイド形式でまとめました。


バッテリー「LIP-8」の基本仕様と現状

LIP-8は、1990年代後半のソニー製ハイエンドMDレコーダーに採用された専用ガム型リチウムイオン二次電池です。

  • 電圧: 3.6V
  • 主な対応機種: MZ-R50, MZ-R5ST, MZ-R3, MZ-R4ST, MZ-B3 など
  • 現状: ソニー純正品はすでに**生産完了(ディスコン)**となって久しく、新品の純正品を入手することは困難です。

LIP-8の代替・運用ソリューション

純正バッテリーが劣化している場合、以下の方法で運用するのが一般的です。

① バッテリーリフレッシュサービス(セル交換サービス)の利用

互換バッテリーの流通が止まっている現在、「バッテリーリフレッシュサービス(セル交換)」が、MZ-R50/R5STを充電運用するための最も現実的で確実な手段となります。

愛機を復活させるためのリフレッシュサービスについて、その仕組みとメリットをガイドいたします。


1. バッテリーリフレッシュサービスとは?

お手持ちの寿命を迎えたLIP-8を専門業者に送り、外装ケースはそのままに、内部の二次電池(セル)だけを新品に交換して返送してもらうサービスです。

  • 仕組み: 業者がケースを丁寧に分解し、劣化した古いセルを取り出し、新しいリチウムイオンセルを溶接・実装します。
  • 対象: 外装(プラスチックケースや端子)が物理的に破損していない「純正LIP-8」が必要です。

2. リフレッシュサービスを利用するメリット

  • 確実な動作: 粗悪な海外製互換品を探すリスクがなく、純正の筐体を使うため、本体へのフィット感も完璧です。
  • 容量アップの可能性: 最新の高品質なセルに交換されるため、当時の純正品(約750mAh)よりも持ちが良くなって戻ってくるケースが多いです。
  • 環境に優しい: ケースを再利用するため、廃棄物を最小限に抑えられます。

3. おすすめの依頼先と費用目安

現在、LIP-8のような特殊なオーディオ用バッテリーのセル交換を請け負っている代表的な専門サービスは以下の通りです。

専門業者:リセルオンライン(株式会社RecellOnline)

デジカメやポータブルオーディオの古いバッテリーのリフレッシュに強く、LIP-8のメニューも公開されています。

  • 費用目安: およそ 7,000円〜10,000円 前後(往復送料別)
  • 納期: 業者到着から通常2日〜1週間程度
  • 公式サイト: https://www.batt.co.jp/

4. 依頼時のチェックポイントと注意点

① 形状の確認

LIP-8は特殊な形状をしています。依頼前に、手元のバッテリーに大きな膨らみや液漏れ跡、ケースの割れがないか確認してください。基板が腐食している場合はリフレッシュ不可となることがあります。

② 発送方法の注意

リチウムイオン電池は「危険物」扱いとなるため、配送方法に指定がある場合があります。

  • 多くの業者は、追跡可能なレターパック宅配便を推奨しています。
  • 発送時の品名には「MDレコーダー用リチウムイオン電池(放電済み)」など、具体的に記載するのがスムーズです。

③ 予備の確保

リフレッシュには時間がかかるため、その期間は「外付け乾電池ケース(EBP-MZR50)」での運用を併用することをお勧めします。


5. まとめ:復活へのステップ

  1. 手元のLIP-8の状態を確認する(液漏れや破損がないか)。
  2. リフレッシュサービス業者のHPから申し込む。
  3. バッテリーを指定の宛先に送付する。
  4. 新品同様の性能になったLIP-8で、MZ-R50の音を楽しむ!

当時の重厚なメカニズムとSPモードの濃密な音質は、現代のデジタルプレイヤーにはない魅力があります。リフレッシュによって、また数年〜十数年と使い続けられるようになるはずです。

② 外付け乾電池ケースの活用

MZ-R50には、側面に装着する**単3電池ケース(EBP-MZR50)**が付属していました。

  • 運用方法: 単3形ニッケル水素電池(エネループなど)を使用すれば、LIP-8がなくても長時間再生が可能です。
  • ヒント: ケースを紛失している場合は、中古市場やフリマアプリで「MZ-R50用電池ケース」として探す必要があります。

③ ACアダプターでの据え置き利用

  • MZ-R50: 6VのACアダプター(AC-E60L等)を使用して駆動。
  • MZ-R5ST: この機種は「ステーション(ベースユニット)」と「ポータブル機」のセットモデルです。ステーション側に設置すれば、バッテリーなしでもAC電源で動作します。

6. MZ-R50 / R5STを長く使うためのメンテナンス・ヒント

これらの機種は非常にタフですが、発売から25年以上が経過しているため、以下の点に注意が必要です。

  • 液漏れチェック: LIP-8や乾電池を入れっぱなしにすると、液漏れして接点を腐食させます。長期間使わない時は必ず抜いておきましょう。
  • ピックアップレンズの清掃: 音飛びや「Disc Error」が出る場合、市販のMDレンズクリーナー(乾式)を試すか、慎重に綿棒でレンズを清掃すると改善することがあります。
  • ゴムベルトの劣化: MZ-R5STのステーション側スロットイン機構などは、内部のゴムベルトが劣化してディスクが排出されなくなることがあります。

7. 豆知識:MZ-R50が「名機」と呼ばれる理由

  • 圧倒的な剛性: アルミ削り出しのような質感と、現在のデバイスにはない「メカの塊」感がマニアを魅了し続けています。
  • 高音質: 近年の薄型モデル(MDLP対応機)よりも、この時代の「SPモード専用機」の方が回路に余裕があり、音が太く力強いと評価するユーザーが多いです。

[注意] 古いリチウムイオンバッテリーは膨張したり、充電中に異常発熱したりするリスクがあります。少しでも膨らんでいる場合は、使用を中止し、自治体のルールに従ってリサイクルに出してください。

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