[FEBT2500L]FISHEYE フィッシュアイ 水中ライト FIX LIGHT HG20DX 他 バッテリーセル交換 関連情報
ガイド:Fisheye FIX LIGHT HG20DX 水中ライトと関連情報
かつて、その信頼性とムラのない配光で水中写真家やビデオグラファーに愛されたFisheye(フィッシュアイ)の水中ライト「FIX LIGHT HG20DX」。現在は後継機にその座を譲り、製造は終了していますが、今なお中古市場で見かけることのある本機について、その特徴、関連情報、そして現代のライトとの比較をガイド形式でご紹介します。
FIX LIGHT HG20DXの概要
FIX LIGHT HG20DXは、光源にハロゲンランプを採用した水中ライトです。LEDが主流となる以前のモデルであり、その温かみのある色合いと、ホットスポット(中心部の極端な明るさ)のない均一な光が、特にフォーカスライトやマクロ撮影の補助光として高く評価されていました。
主な仕様
項目 | スペック |
---|---|
製品番号 | [FEBT2500L] (バッテリーの型番としても使用) |
光源 | 20W スーパーブライトハロゲンランプ |
明るさ | 520ルーメン |
光量調節 | 無段階調節 (20Wから) |
色温度 | 3400K (標準) / 5500K (フィルター使用時) |
連続点灯時間 | 約55分~200分 (光量による) |
サイズ | 直径62mm x 長さ153mm |
重量 | 450g (陸上) |
バッテリー | 専用リチウムイオンバッテリー (11.1V / 2450mAh) |
特徴と当時の評価
- 均一で美しい配光: HG20DXの最大の特長は、中心から周辺部まで均一に広がる美しい配光です。これにより、被写体を自然に照らし出し、特にビデオ撮影やフォーカスライトとして使用した際に、映像に不自然な明るい部分ができるのを防ぎました。
- 無段階の光量調節: ダイヤル式のスイッチにより、状況に応じて細やかな光量調節が可能でした。バッテリーの消費を抑えたい時や、被写体に合わせて光の強さを変えたい場合に非常に便利な機能です。
- 堅牢な作り: Fisheye製品全般に言えることですが、堅牢な金属製のボディは過酷な水中環境でも安心して使用できる信頼性を持っていました。
一方で、当時のユーザーレビューからは、いくつかの課題も指摘されていました。
- 操作性: 厚手のグローブを装着していると、光量調節ダイヤルがやや操作しにくいという声がありました。
- ハロゲンランプの特性: LEDに比べると、ハロゲンランプは消費電力が大きく、またバルブ(電球)が切れるという物理的な消耗がありました。
- 後継機との比較: 後に登場したLEDモデルと比較すると、明るさや連続点灯時間の面では見劣りします。
付属品とアクセサリー
FIX LIGHT HG20DXには、通常以下のものが含まれていました。中古品などで探す際の参考にしてください。
- 標準付属品
- ライト本体
- 専用リチウムイオンバッテリー (FEBT2500L)
- 専用充電器
- YSスタイルのアームアダプター
- ハンドグリップ
- スペアOリング
- Oリンググリス
- オプションアクセサリー
- カラーフィルター: 色温度を調整するためのブルーフィルターなどが存在しました。
- スペアバルブ: 消耗品であるハロゲンランプの交換用バルブ。
後継機とFIX NEOシリーズ
FIX LIGHT HG20DXの直系の後継機として「FIX LED1000DX」が登場しました。これは光源をLEDに変更し、明るさを大幅に向上させつつ(HG20DXの約2倍)、省電力化を実現したモデルです。
さらに現在、Fisheyeの主力ラインナップは「FIX NEO(フィックスネオ)」シリーズへと進化しています。
- FIX NEOシリーズの特徴:
- 高輝度LED: 1000ルーメンから4000ルーメンを超えるモデルまで、用途に応じた多彩なラインナップ。
- 多機能性: ワイド光、スポット光、そして光に敏感な生物の観察・撮影に有効な赤色光(SWRモデル)を一台で切り替え可能。
- 優れた操作性: 残量や光量がひと目でわかる液晶ディスプレイや、リモートコントローラーへの対応。
- 充電の利便性: バッテリーを取り外さずに直接充電できる外部チャージシステムと、予備バッテリーとの交換、両方に対応。
HG20DXと比較すると、FIX NEOシリーズは明るさ、機能性、利便性の全てにおいて飛躍的な進化を遂げています。
現在の視点からのガイド
FIX LIGHT HG20DXは、最新のLEDライトと比較すると性能面では譲るものの、その独特の柔らかく均一な光は、今でも特定の目的においては価値を見出すことができます。
- 購入を検討する場合:
- 主にマクロ撮影のフォーカスライトとして、低予算で機材を揃えたい場合の選択肢となり得ます。
- 購入の際は、バッテリーの劣化具合を必ず確認してください。長期間使用されていない場合、バッテリーの交換(セル交換サービスなど)が必要になる可能性があります。
- バルブ切れのリスクも念頭に置きましょう。
- アップグレードを検討する場合:
- より明るく、多機能で、長時間の撮影に対応したい場合は、現行の「FIX NEO」シリーズへのアップグレードを強くお勧めします。特にワイド光とスポット光、赤色光を切り替えられるモデルは、一台で様々な撮影シーンに対応でき、水中撮影の可能性を大きく広げてくれるでしょう。
Fisheyeの水中ライトは、HG20DXの時代から常にダイバーのニーズを反映し、進化を続けています。古い機材を知ることは、最新機材の優れた点をより深く理解することにも繋がります。このガイドが、皆様の安全で楽しい水中写真・ビデオ撮影の一助となれば幸いです。