[CE-BL17]シャープ SHARP PC-MT シリーズ 他 バッテリーセル交換 関連情報
ようこそ、ポケットの中の書斎へ!シャープ PC-MTシリーズのご案内 📖
1990年代後半、ノートパソコンよりも手軽に、PDAよりも高機能なデバイスが求められた時代。そんな中、シャープから登場したのがハンドヘルドPC**「PC-MTシリーズ」**です。当時のビジネスマンやガジェット好きの心を掴んだ、この小さな巨人の世界を覗いてみましょう。
## PC-MTシリーズってどんなパソコン?
PC-MTシリーズは、一言でいえば**「Windowsを搭載した電子手帳サイズのパソコン」です。OSには、モバイル機器向けに開発されたMicrosoft® Windows® CE**を採用。いつでもどこでも、まるでデスクトップPCのように使い慣れた感覚で情報を扱えるのが最大の魅力でした。
主な特徴は以下の通りです。
- 単3形乾電池で駆動 🔋: 専用のバッテリーだけでなく、どこでも手に入る単3形アルカリ乾電池で動くため、外出先でのバッテリー切れにも強いのが大きな強みでした。
- コンパクトなボディ: ワイシャツのポケットにも収まるほどの小型・軽量設計で、常に持ち歩ける「モバイル性」を追求していました。
- Windowsライクな操作感: スタートメニューやファイル操作など、当時のWindows 95や98に近いインターフェースで、直感的に使うことができました。Pocket WordやPocket Excelといった簡易的なオフィスソフトも搭載されていました。
## 主なラインナップをチェック!
PC-MTシリーズには、主に2つのモデルが存在しました。
モデル名 | 主な特徴 | こんな人におすすめ! |
PC-MT1-H1 | 4階調のモノクロ液晶を搭載したベーシックモデル。乾電池での駆動時間が長く、実用性に優れていました。 | 外出先でのメモやスケジュール管理、テキスト入力を中心に使いたいビジネスマン。 |
PC-MT2-S1 | 256色のカラーSTN液晶を搭載した上位モデル。地図や写真などをより表現力豊かに表示できました。 | 地図ソフトの活用や、カラーでのプレゼンテーション資料の確認など、表現力を重視するユーザー。 |
これらのモデルは、シャープのパソコンブランド**「Mebius(メビウス)」**のラインナップの一つとして展開されました。
## 豆知識:PC-MTシリーズを取り巻く世界 🌍
- Windows CEとは? 当時のPDAやハンドヘルドPC向けにマイクロソフトが開発した、省電力でコンパクトなOSです。見た目や操作性はWindowsに似ていましたが、全く別のOSでした。このOSの思想は、後のPocket PCやWindows Mobile、そして現在のスマートフォンにも繋がっていきます。
- 当時のライバルたち 1990年代後半は「ハンドヘルドPC」の黎明期で、各社から個性的なマシンが登場しました。代表的なライバルには、カシオ計算機の**「カシオペア」や、NECの「モバイルギア」**などがあり、互いに性能や使いやすさを競い合っていました。
PC-MTシリーズは、現代のスマートフォンやタブレットのように、いつでもどこでもネットワークに繋がり情報を活用するという、モバイルコンピューティングの先駆けとなった存在です。技術の進化を感じさせてくれる、魅力あふれる一台と言えるでしょう。